kuramae kobo Re・project スタート

新型コロナウイルスが世界中で猛威を振るっています。今更ながら人間の力の弱さを感じさせられるとともに、改めて人間もこの地球という星を分かち合う、ひとつの構成員にすぎないのだという思いを強くしています。とにかく一日も早い終息を願うとともに、亡くなられた方のご冥福と、療養中の方の早期の回復をお祈りします。

さて、蔵前工房はスタート当初から「エコロジー」「ダイバーシティ」「サスティナビリティ」を意識してきたブランドですが、このほどkuramae kobo Re・project と銘打った取り組みを始めましたのでご紹介いたします。

皆さんは革製品の製造工程でどれくらいの革が廃棄されるかご存知でしょうか?
長い時間をかけて味わいを楽しむ事ができるのが革製品の醍醐味ですが製造工程の中で多くの革が廃棄物として処分されます。
蔵前工房ではこの廃棄革を再利用したアップサイクルなもの作りで持続可能な社会の実現を目指すサスティナブルなプロジェクトを発足。新たなチャレンジをスタートしました。

製造工程で出る裁断残革は革の端の方ばかりで不揃いな材料です。それをリサイクルと言うよりは良い素材として使いたいとの思いでプロジェクトをスタートさせました。

このバッグの製造工程で出た廃棄予定だった革です

kuramae kobo Re・project

プロジェクト名はRe・project(リ・プロジェクト)
Rはリサイクル、リユーズ、eはearthを表しており、小さい丸は地球を表現しております。

自然界の動物による天然素材の宿命

革は食肉として利用された動物の副産物として残った皮をなめして革になります。
元々動物の体の皮ですので部位によって動きが異なり、革の状態も部位によって異なります。

牛革ステアを使い、バッグの抜き型を裁断した後のイメージ写真

腹部(ベリー)は柔らかくシボやシワが多く、そして繊維が伸びやすいので製品としては使われない部分です。反対に背中(ベンズ)は繊維の密度が高く強度があるので革製品のメインで使われる部位です。
それも革は布地の様に直線ではなく(図参照)、腹部や頭部、足部は曲線で平面ではありません。
なのでこの部分は通常製品として使う事ができません。それも端の部分は色むらもあったりします。(革の加工にもよる)

革の状態にもよりますがバッグの製造工程で革1枚の約1/5〜1/7は廃棄される計算になります。(ちなみにヨーロッパ原皮の革は全体的に繊維の密度が高く品質が良いので無駄が少ないものが多いです。そして型押し加工の革は原皮の状態が隠れるので取り都合は良い傾向にあります。)

今まではこの裁断クズは廃棄されるのが業界の常識でした。しかし素材としてよく見るとそのシワや色むらが独特で味わいがあり、タンナーがしっかりなめしてあるので使っていく間にエイジングもしっかりしてきます。

革はランダムに使う予定ですので一つ一つのパーツが異なり世界で一つだけの製品に
なります。

日本の持つ文化、もったいない精神。最後まで余すことなく使い切る取り組み。
蔵前工房として今、わたしたちが生活している環境をさらに安心・安全な状態にして
未来へ継続していくことへのチャレンジ。

このプロジェクトの進捗を随時アップしていきます。
今までになかった製品になると思いますので、是非お楽しみにしてください!